責任はだれに?

2004年3月26日午前11時半ころ、東京都の六本木ヒルズの森タワー2F正面入り口にて6歳の男児回転ドアにはさまれて死亡する事故があった。

http://www.asahi.com/special/doors/

情報がいまだ整理されていない中で問題点を抽出するのが難しいが、以下のポイントがあるように思われる。

  1. 回転ドアセンサーに死角が存在すること、センサー反応時の制動距離が長いこと。そしてそのような危険がある装置を設計し販売していること。(製造時の対応)
  2. 2003年4月に開業したこの施設において、怪我をするなどの事故が10日に1回の割合で発生していながら、対策をとった様子がないこと。(事故後の対応)
  3. 回転ドアについての公的な安全基準が作られていないこと。(行政の対応)

2004/4/5追記:以下の asahi.com の記事によれば、森タワーには大型の自動回転ドアと小型の手動回転ドアがあり、過去に32件の事故が発生している。大型回転ドアに関するものはこのうち12件である。同じ型の大型回転ドアが8台あるため、1台あたりにすると少ないという見方もあるかもしれないが、事故や災害はゼロを目指すべきだろう。

http://www.asahi.com/national/update/0327/030.html

大型自動回転ドアの事故は昨年4月から今年2月までの間に計12件あった。うち、今回死亡した大阪府吹田市の溝川涼君と同様に体を挟まれる事故は7件あり、うち3件は救急車で病院に搬送された。いずれも軽傷だったという。

どの責任が厳しく問われるべきかは分からないが、製造者・設置者にはこの死亡事故が起こるまで重大なものが見えていなかったことは間違いなさそうである。