行政の調査

国土交通省都道府県に指示して自動回転ドアについての実態調査を行った。
国土交通省では4月19日に発表されている。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha04/07/070419_.html
私の地元北海道の分は4月15日付けで道内分が公表されている。
http://www.pref.hokkaido.jp/skikaku/sk-skoho/kisya/2004/k040415-03.pdf
道内の報告を読んでも、乳幼児の怪我が数件報告されていることに改めて注目すべきである。子供が怪我をしても「自己責任」だと思い込んでしまってビル管理者にクレームをつけなかった分が報告されている以上にたくさんあることは想像に難くない。
現在はすべてのビルで回転ドアの利用を停止したり処置しているが、森タワーの事故の前に乳幼児の事故をうけて対策したビルがあったかどうかは不明なことが気になる。
子どもの事故を報告された時点でビル管理者は対処が必要であったのだが、はたしてそのレベルでの決断ができたかどうか。リスクには人間鈍感なものである。事故が多発していた森ビルでさえできなかった決断が、数件の事故をもって使用停止にまで踏み切ることは考えにくい。
技術倫理の重要なテーマは利用者や消費者の安全確保である。
今回の事故を教訓にして、使い方によって危険なものはその危険性を利用者が明確に認知できるように、遅まきながらでもその危険性を表示し、子どもやお年寄りなどのために別の入り口を用意する必要があるだろう。