駅のホームのほうが危険だが

自動回転ドアより駅のプラットフォームのほうがよほど危険であり、回転ドア事故の件では騒ぎすぎではないかという意見を見かけた。
実は駅のプラットフォームはきわめて危険であり、実際プラットフォームから転落する危険性は一般に広く認知されている*1し、駅の構内放送で注意を喚起している。転落した場合、電車が近づき具合によっては安全に停車できる可能性がほとんどないことも承知されているだろう。
自動回転ドアの危険性はそのレベルには認知されていない、統計が取られていないこと自体認知されていない証拠であるということを言いたいのである。
にもかかわらず、プラットフォームにも安全柵や自動ドアといった安全対策は乗降客の多い駅や狭いプラットフォームにおいては必須であり、「教育」だけに頼ってはいけないと思われる。落ちた場合を想定した退避方法や対策も検討されるべきだろう。

*1:鉄道事故統計」を国土交通省が毎年まとめている。平成13年度の統計によると822人の死傷者・そのうち313人の死亡者が出ており、「ホームでの接触」と「ホームからの転落」によって27人が亡くなっている。ただし自殺はこの統計に含まれていない。飛び込み自殺(鉄道とは限らないようだ)については1998年から2000年までに471件という統計が国立保健医療科学院の統計にある。