技術倫理とディベートとの関係

ディベートとは、自らの主張を第三者にも納得してもらうために十分な情報収集をすることを含み、さらに相手の立場ならこう出るという予想を元に、反論も用意しておくというかなりタフな知的な営みであることが分かった。
組織や社会においてディベートの手法をつかってまで主張を通す必要のある機会は多くはないかもしれないが、自らの倫理的判断を批判的に検証し、それでも現実に行われていることとの矛盾に悩むときに、その解決を組織的に行う力となるだろう。公式なディベートでなくても議論を繰り返すうちに自分の主張していることには明確な根拠がなかったり、ある立場からの見方が欠落していたり、ということに気がつくことがある。自分で考える手段としてディベートという形式を取り入れることは無駄ではないだろう。