親が悪いのか?

技術倫理の話題ではないが、この事件のケースで子どもを監督しなかった親の責任に言及しているものがあった。エレベータやエスカレータにおいては子どもに対する注意事項が明記されているケースが多く、誰もが注意すると思われるが、自動回転ドアの危険性については常識となっているとは思えない。初めての物を前にして想像力を働かせてその危険性を理解することは誰もができることとは考えられない。「危険性を理解すべき」だという主張をするのであれば、それは利用者にではなく製造者や設置者にこそ向けられるべきだろう。

新しい技術については「倫理の空白」が生じると授業では教わったのだが、まさにその一例であるように思われる。