社長の供述

この件の報道姿勢については本来の使命である事実を明らかにするというより、責任を問い糾弾する傾向が強かった、という疑問を持っている。ただ、経営者側の「事実を明らかにしない姿勢」が報道側の対応に火をつけてしまった面もあるようだ。
毎日新聞のweb*1によると、会社の隠蔽をうかがわせる供述が出ている。
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20040402k0000m040160000c.html

鳥インフルエンザの可能性が高いと思ったが、怖くて(届け出)電話ができなかった」と供述していることが1日、分かった。

鳥インフルエンザそのものは養鶏場の責任ではない、しかしこれを認めることは養鶏場には壊滅的なダメージを与えることになることは想像できる。ただ、「怖い」という気持ちの根底には何か他のものがあるのかもしれない。
現在法律を改正して届出義務違反の罰則を強化する動きがある。養鶏場に対する営業補償も盛り込まれる。これらが有効に機能し、経営者に倫理的に正しい対応をさせるためには、真実を述べるのがどうして「怖い」のかを考える必要があるだろう。

*1:2004/4/5追記:毎日新聞のウェブのバックナンバーはMSNとの共同サイトになった関係で見ることができない模様。