遺伝子診断

男女産み分けの倫理問題

私が1月まで参加していた北大の「科学・技術と人間の倫理」でも取り上げられた遺伝子診断、それに伴う選択的中絶などの問題はグループで議論したところだ。 と書いたが、読み返してみると「はてな?ダイアリー」では12月2日のところで終わっており、グループ…

遺伝子診断と遺伝子治療(グループ討論続き)

担当教官への質疑応答も行い、ディスカッションを続けた。結局「胎児・子どもに対する遺伝子診断の是非」は胎児についても決着がつかなかった。7日に再度討論し、よりによって、私が反対の立場(本来の主張とは逆の立場)でまとめをつくるということになった…

課外ディスカッション

この「科学・技術と人間の倫理」という講義では、グループ単位での発表が3回あり、グループでの討議をまとめなければならない。このため、講義時間外での集まりが必要に応じて開かれる。11月29日と30日の両日、ディスカッションが行われた。それぞれ4時間程…

遺伝子治療の倫理

遺伝子治療は、現在体細胞を対象としており生殖細胞へは適用していない。生殖細胞への遺伝子治療というものが可能になった場合、その実施は十分な説明のうえ患者の同意が必要であろう。一般の先端医療同様の慎重さが求められる。差し迫った危険や代替の方法…

遺伝子情報の取扱い

遺伝子情報は個人情報であり、本人の同意がなければそのDNA解析や遺伝子診断を行ってはならないという大原則が確立されるべきである。また、個人情報保護法に遺伝子情報の取扱原則や規制を明記すべきと思われる。 遺伝子診断を医療機関以外の主体が行っては…

遺伝子診断の倫理

遺伝子診断を日常医療の場での遺伝子原因の疾患を診断する目的でつかうことに限って考えることにしよう。 遺伝子診断を実施するに当たって、以下のポイントは必須であろう。 人の遺伝子は医療情報であり個人情報であるという原則を関係者すべてが共有する。 …

胎児選別の倫理問題

なお、出生前遺伝子診断のリスクを避けるには、体外受精で受精卵をスクリーニングする方法がある。これ自体も「生命の選別、障害者の排除につながる」と反対する意見がある。 母体血清マーカー試験は妊婦から採血し胎児のダウン症の診断に使われるが、人工妊…

出生前遺伝子診断のリスクについて

妊婦に対して出産前に胎児の遺伝子診断をおこなうこと。比較的安全といわれている羊水染色体検査では 0.3% 程度の流産・感染症リスクがある。繊毛生検では3〜5%ある(ただし妊娠初期での検査が可能、1%程度とする説明もある)。 http://www.ig-clinic.com/ke…

遺伝子治療臨床研究に関する指針

遺伝子に関する公的な倫理指針といえるものについて2つ確認できたうちの1つ。 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2002/11/s1107-5i.html ざっと見ると「なんにでも応用できそうな倫理指針」という印象がぬぐえない。手間暇かけてこの程度のものを作るものなんだ…

ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針

遺伝子に関する公的な倫理指針といえるものについて2つ確認できたうちの1つ。 http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/seimei/genomeshishin/html/rinri_shishin.htm 非常に長文であること、周辺資料も多いので読みこなせるか不安。 なお、「臨床研究に関する…

遺伝子を治療するのでなく遺伝子で治療する

遺伝子治療については、私も勘違いしていたが、この種の勘違いはかなり広まっているのではないだろうか? こういう勘違いを減らすことも実りある議論をするために必要なことである。(2003/11/28追加)

遺伝子は究極のプライバシーか?

ときおり、その人の遺伝子やDNAは究極のプライバシーである、という言い方がなされるが、この言い方は妥当なのか? どういう意味で「究極の」とされているのかをきちんと説明した資料にはめぐり合っていない。私の認識では、自分のDNA情報は生体認証情報とし…

新薬の臨床試験における倫理問題

今日の講義で一番印象的だったのは、本題の遺伝子診断・遺伝子治療の問題ではなく以下の発言であった。 先端医療や新薬開発は人体実験であることは疑いない事実であり、このリスクを背負うことなしに新しい医療は実現しない。たとえば日本で発売される新薬開…

遺伝子診断・遺伝子治療の倫理(第1回目)

遺伝子診断とは、遺伝子疾患などを調べるだけでなく、親子鑑定、ガンの診断にも用いることが原理的に可能である。特に倫理上の問題があるとすると、遺伝子疾患の診断があげられるだろう。しかし、どのような目的であれ、遺伝子情報を正しく取り扱うルール作…

遺伝子診断と生命保険に関する参考リンク

上記の議論に関連して以下のサイトが参考になった。「遺伝子テスト、プライバシー、優生学」http://www.kiwi-us.com/~selasj//jsc/japanese/bulletin/no95/bu_ja951.htm「ニッセイ基礎研REPORT 保険の値段はどう決まる?−保険料の細分化はどこまで進むか−」h…

遺伝子診断と生命保険

遺伝子診断の倫理問題にはいろいろあるが、保険加入における問題がその一つとして挙げられる。私の認識では保険加入にまつわる問題は2点ある。 保険会社が遺伝子診断を行うことにより、発症リスクの高い人の保険加入を拒否したりするかもしれない。 発症リス…